たぶち まさふみ オフィシャルブログ

日本消化器内視鏡学会指導医 元東大医学部講師による、医療・政治ブログ

炎症性腸疾患

日本消化器病学会 東京 に参加 

 シカゴから中一日の移動日を置いて、13日から新宿の京王ホテルで、日本の消化器病学会が開かれた。3月11日の大震災の影響で、日本医学会、日本内科学会、日本外科学会、日本消化器内視鏡学会が、それぞれ、中止、中止、紙上開催、延期となる中で、日本消化器病学会は、会長の慶応大学教授日比先生の「こんな時こそ科学的に勉強することは大切」という強い意向で開催された。他の学会が開始されなかった影響もあるのか、約8000人にも及ぶ参加者で、近年では一番の参加人数であったという。私は炎症性腸疾患のセッションを中心に参加したが、抗TNFα抗体が話題の中心であった。2005-6年ごろのアメリカDDWと同じような内容であった。アメリカに遅れること約6年、日本でも、クローン病のトップダウン治療が市民権を得たようだ。


 日比先生の意気に応じたなかなか良い学会であった。


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(ポリープ切除付)無痛内視鏡消化管ドック田渕正文院長の履歴

田淵正文院長の業績消化器疾患について超音波による前立腺がん治療:HIFU | E-mail |

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アメリカ合衆国サンディエゴ消化器病週間 San Diego DDW (digestive disease week)に参加 第3日目

進歩する学問と技術 炎症性腸疾患(IBD)、潰瘍性大腸炎とクローン病


  本日のサンディエゴの天気は曇り、前日と打って変わって肌寒い。


 アメリカはIBD先進国である。患者数も多ければ、治療法も多い。抗TNFα療法として、インフリキシマブや、アダリブマブ、セツキシマブPなどの分子標的薬剤の臨床効果や問題点、その他の作用機序による分子標的薬剤(抗CXCL10抗体、抗integrinβ7抗体など)の臨床試験結果などが発表されていた。また、従来からある薬の使い方の工夫や、別の疾患に用いる薬の転用、ある種のサプリメントなど、潰瘍性大腸炎やクローン病をなおすのに効果のあるものなど、治療に関する多数の発表がなされていた。


 抗TNFα療法を、ステロイド療法を始める前に使えば(トップダウン方式)、臨床的な治療効果が、ある基準を基にすると、30%から70%へと向上するという話もあった。


 夕方は肥満治療の発表に参加。米国は肥満先進国でもある。高度の肥満が多い。高度の肥満を解消する目的で、胃にバンドをかけて細くしたり、消化管をつなぎなおしたりして、消化管からの栄養吸収を抑える治療法が米国ではおこなわれているのであるが、その治療法の長期の問題点と克服の仕方がビデオで紹介されていた。内視鏡的肥満治療の問題と克服方法の話は面白かった。

 

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