5月9日から11日まで、新緑薫る、東京のグランドプリンスホテル新高輪と国際館パミールで、東邦大学医学部消化器内科教授 三木一正先生会長のもと、第73回日本消化器内視鏡学会総会が開催された。いろいろと勉強になったが、個人的には、特別講演2の愛知癌センター腫瘍病理部長、立松正衞先生の話が面白かった。ピロリ菌には梅エキスの中のリグナンという成分がよく効くと発表していた。実験室レベルでのデータだったが、臨床的にはどうなのだろうか、引き続きの研究発表が期待される。また、系統発生のはなしで、鳥には大腸がないとか、胃の酸と消化酵素が別々の細胞から分泌されるのは、脊椎動物の中でも哺乳類だけ?!だとか、大腸腺管は腺管ごとにmonoclonalだとか・・・結構面白い話を教えてもらった。話題の主体は、胃の腸上皮化成のはなしで、sox2,cdx1,cdx2やmuc5ac,muc2+mac5ac,muc2・・・といったものとの胃癌発生母地である腸上皮化成の絡みや、胃癌は幹細胞レベルからではなく、もう一歩進んだ前駆細胞レベルででてくるとかといったことであったが、脇のほうが面白かった。


 経鼻内視鏡・拡大内視鏡・特殊光内視鏡・超拡大内視鏡・レーザー共焦点式内視鏡など
各種の内視鏡がこの10年ほどの間に、開発され臨床応用されている。これらのスコープ開発の方向性は大きく3つあり、より簡単に、楽に検査をおこなうという第一の方向性と、より正確により精密にという第二の方向性と、見えなかったもところ(小腸)をなくすという第3の方向性である。第一の代表が経鼻内視鏡・カプセル内視鏡である。第二の方向性が拡大内視鏡・特殊光内視鏡・超拡大内視鏡・レーザー共焦点式内視鏡である。第3の方向性がカプセル内視鏡・ダブルバルーン式小腸内視鏡だ。それぞれの方向に、臨床的な経験やアイデアが積み重なって、発展していく経過を見るのは、楽しいことだ。オリンパスからモノバルーン式小腸内視鏡が新たに発売されていた。内視鏡の分野はすべて、わが社でやるぞ!というオリンパス社の気概を感じた。