たぶち まさふみ オフィシャルブログ

日本消化器内視鏡学会指導医 元東大医学部講師による、医療・政治ブログ

2016年05月

消費税増税延期は妥当。 たばこ課税を重くして、健康と財政を健全化の同時達成を!

  G7で「世界景気に暗雲が立ち込めている」との宣言をうけて、消費税増税を延期すべきだと安倍首相が昨夜述べた。マスコミでは、「それは実態とは違う、認識間違いだ、演技だ」などと批判しているが、新興国のうちブラジル、中国、ロシアの経済状況は内政の失敗や経済循環の流れにより、明らかに悪くなっており、安倍首相の認識は、正しいと思う。
 とくに、日本の投資はそれらの国々に向かっていたから、金融立国などと言っていた数年前のころを考えると、この状況の暗転で、日本はさらに厳しい状況にあることは明らかなのである。簡単に言うと、投資の失敗で資産の減った日本人は少なくない。
 日本の消費を日本経済の上昇の原動力にする基本的政策の流れの中で、消費税増税延期は、妥当な政策だ。今、戦われているのは、大蔵省畑の方々と経済界畑の方々の綱引きである。報道によれば、増税延期に反対が麻生財務大臣と、大蔵省出身の谷垣幹事長であるという。旧大蔵省一派は反対なのだ。
 さて、消費税が上がらなくなって、不足する5兆円どうするかというマスコミの論調があるが、GDPは約400兆円ぐらいであり、この消費税増税延期で、景気が2%上向けば、歳入の不足は半分カバーできるだろう。何よりマイナス金利的政策で、国債の利払いが減っているのが大きい。

 ところで、諸外国の制度では、たばこの健康被害は、医療にかかる費用の15%と言われていて、その健康被害は、吸う人があらかじめ、払うようになっている。だから、アメリカも中国もタバコの価格は高いのである。
 わたしは、日本もこれに倣うべきだと思う。医療費40兆円の15%は6兆円。今、地方自治体は増大する医療費のもと国民健康保険の負担で、財政が赤くなっている。日本たばこ産業は、地方自治体にこの金額を毎年配るべきである。毎年6兆円支払う、これが国際的な常識であり、本来、3党合意の「自助」の具体的な意味であると私は思う。 市長さん、区長さんたちの待ち望んでいる政策だ。
 みなさん、もうお気づきと思うが、タバコの税金は、財務省の省益。「省益あって国益なし」のようなこと、あってはなりません。国民の健康と国の行く末を考えるなら、財務省のお歴々もきっとわかるはずだ。 

ミッドウェイ海戦の反省を

 サンディエゴに来たのは、4回目、サンディエゴ港には、使わなくなった空母ミッドウェイが人寄せのために浮かんでいる。これまで、ミッドウェイにきた時には、飛行機を乗せているだけで、とくにこれといったアトラクションもなかった。ところが、今回やってきたら、150m×40mある広い格納庫でなんと、ミッドウェイ海戦の詳細な解説と映画が展示されていた。日本の運命を暗転させた戦いについて、これまで、映像を見たことがなかったのであるが、さすがに日本の空母が爆裂する映像を見せつけられると、胸がつぶれた。この戦いに負けなければ、第二次世界大戦で300万人もの日本人が死なずに済んだのである。悔しい。
IMG_0566

DSCN0240

 負けた理由は、当時の日本軍の幹部が慢心して科学を無視したことにある。料亭では、極秘作戦をペラペラしゃべり、そして、無線を傍受されているのも知らずに無線を使いまくり、最新のレーダー技術をアメリカ軍が持っていることも知らず、日本軍は、敵の待ちうける海域に、のこのこと、ミッドウェイ島を取りに行ったのである。
 ミッドウェイ海戦のつらい映像を日本でもしっかりと公開して、反省して、明日の日本の糧にしなければならない。慢心して科学を無視すると、負けて死ぬということをしっかりと記憶に残すべきだ。
 最新科学は今の日本でもなかなか採用されない、そのため、多くの日本人の命が危機に瀕しているのは、いまも同じだ。なにを言っているのかわからない人も多いだろう。今の日本には、がんを予防する技術があるのに、政策として採用されてない。あと2-3年で、年間100万人もの方がガンになり、年間40万人もの方がお亡くなりになるのに、がんを予防する最新科学を日本政府は軽んじている。なんとかしたい。

バイオシミラー

 
様々な抗体製剤が開発されて すでに 15年ほどが経ち 特許が切れ始めている。2020までには売れ筋の薬剤のほとんどで特許がなくなる。抗体製剤のほとんどは輸入製品で年間約2兆円弱の輸入量となっている。医薬品の売り上げは日本全体で年間約8兆円だから、抗体製剤の問題は大きな問題なのである。
特許が切れれば、ジェネリックを安く作ればいいと考えてしまうが、抗体製剤は分子が大きく、作り方が微妙で難しい。同じ分子と言っても大きすぎて本当に同じかどうか、簡単には調べられない。
 そこで、バイオシミラーという仕組みが、ヨーロッパで生まれた。新規薬品とジェネリックの間のような仕組みだ。薬の効果も副作用も同等だという臨床試験が要求される。
アメリカの消化器病週間で、バイオシミラーのセッションに参加した。
座長の1人にきくと、フランスでは、バイオシミラーの価格は30パーセント引きで、保険はバイオシミラーだけ?!だそうだ。

抗体製剤の価格の高さが社会問題になっているのは、世界中同様だ。日本もヨーロッパにならって、抗体製剤のバイオシミラーや抗体製剤のそれ自身の製作と販売を考えるべきだろう。今のところ、日本の製薬会社はバイオシミラーを売っていない。フランスと同じ30パーセント引きなら、年間5000億円が浮いてくる。日本でもバイオシミラーの製作を考えるべきだろう。

ちなみに、日本では小野薬品が新規抗体製剤のオプジーボを開発して世界へ売り出している。オプジーボの適応疾患の広がりと 価格と売れ行きも気にかかるところだ。

今年もDDWに参加します アメリカでもトランプさんの話題で持ちきりです

サンディエゴに来ました。明日から始まるアメリカ消化器病週間に参加します。サンディエゴは今回が4回目です。
大きな学会で、2万人ぐらい集まります。ホテルは、どこもいっぱいで、値段がこの期間だけ2倍ぐらいになっています。
 24時間空いているスーパーでタイムがトランプ共和党大統領候補の特集を出していたので、早速買ってざっと読んでみました。奥様は三人目ですが、始めの奥さんの時の三人の子供たちがいて幸せそうな家族写真が印象的でした。
なかなかのナイスガイパパです。
また、不動産屋の他にも、いろいろ手がける商売人なんですね。いろんなもの売っていました。大学も持っているようです。

ペットボトルに写真つけているのが、すごいですね〜これを配ると日本では選挙違反ですかね〜?
テレビでも、トランプとヒラリーのどちらに入れる?どっちの言うことも信じられないわ、なんて流れていました。
私は、トランプが勝ちそうに感じます。アメリカブランドを高く売りつけて来そうです。

失敗は成功のもと

京都3区の衆議院議員補選が終わって、3週間と4日たった。
選挙の後の片付けが、だいたい終わってきた。
さまざまなことのあった選挙戦で心底大変であった。

しかし、個人的にはお辞儀や握手でからだを動かし続けて、
メタボなおなかが凹んだり、そらで10分の演説を行うようになって、
脳が活性化されたりで、この選挙戦、
私にとって悪いことばかりではなかった。
正直言って、政治生活の方が、からだにいいと思った。

また、今回の選挙は、もともと補選の後にすぐ本戦があるという設定で、まずは補選でうでだめしを目的としていたので、
大局的には負けとは言い切れない面もある。
そして、選挙を実際に戦ってみて、わかったことは、数多い。

「次の時」には、この経験と反省をふまえて、勝ちにいくつもりだ。

アーカイブ
カテゴリー
  • ライブドアブログ