たぶち まさふみ オフィシャルブログ

日本消化器内視鏡学会指導医 元東大医学部講師による、医療・政治ブログ

2015年12月

おおみそか 今年一年を振り返って

 今日はついに大みそか。今年一年、家族一同、薬の力を借りつつも、おおむね健康で過ごせたことが何よりもありがたいことでした。
 私は、「臨床」と「がん撲滅の講演」で大変忙しく過ごした一年でした。とくに、年後半は毎週の講演会で、最近の医学の進歩により、がんの発生抑制が可能になっていることを、一般の方々にお話しし続けました。始めのころは下手でしたが、何回も話しているうちに、だいぶこなれてきました。最近は、理論とpassionをなんとか伝えられるようになってきたようです。
 今年日本国では、一日2500人が癌になり、一日1000人が癌で死んでいます。年間に直すと、90万人がガンになり、36万人がガンで死んでいます。この3年で、癌患者数は4万人増えました。患者・ご家族の不安・悲しみ・苦しみはもちろんですが、相互扶助の国、日本では社会に与える影響も大変大きなものがあります。
 治す方法があるのに、このままでいいわけはありません。この現況を少しでも改善し、日本に立ち込めている暗雲を振り払うために、来年も微力を尽くしていきたいと思います。みなさま ご支援、ご協力よろしくお願い申し上げます。

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 年末に岡山の倉敷市に行ってきました。故郷の偉人、大山康晴先生の記念館にいって、勝ち続けた無敵の名人・大山先生の在りし日の姿を思いうかべながら、先生の「忍」扇子を買いました。

 
 

がん撲滅の会 会報誌

先日、クリスマスの日に、がん撲滅の会 会報誌 創刊号ができた。「胃癌のリスクを劇的に減らす方法」を寄稿した。素人の方にもわかりやすく書いたつもりであったが、なかなか難しくなってしまったかもしれない。がん予防の最新知識を広めて、がんになる人ができるだけ減るように、今後も努力していきます。

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医政局が進めている衝撃の病床削減計画、10年後までに20%減、鹿児島では35%減!

本日、志帥会の医療勉強会で、現在、厚労省が進める病床数削減計画が、医政局の課長を講師に招いて議論された。
医政局の試算によると2025年の必要病床数は、現在の80%。全国で20%の病床削減を行うという。
東京・千葉・埼玉・大阪・神奈川では病床が足らなくて増やすべきだとされているが、
その他の地方では、軒並み削減すべきだとして、鹿児島ではなんと35%減、11000ベッドを減らせという内容。
私の生まれ故郷の岡山は22.6%減で、5900ベッド減らせとなっている。
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しかも、この数字をもとに、各県で地域医療計画を作るようにという指示が既にされているという。
数字は確定されていて、各県の間でバーターするぐらいはいいが、バーターもこの年末までに行えと・・・。

課長さんがいうには、地方では、医療が過剰で看護師や医師を取り合う消耗戦が展開されていて、地方の医療経営者の中には、この病床削減に理解を示す人たちも多いという。

宮崎先生からは、「算定の根拠になっている急性期医療の30%は介護系で大丈夫と試算しているのは、おかしい」と
また。鶴保先生からは、「和歌山と大阪でベッドバーターをするにも時間がなさすぎる」と
また、別の大物代議士からは、「こんな数字がまかり通れば、各地にむしろ旗が上がるのではないか」という意見もあった。

人々のニーズが経済発展の原動力。健康に生きていたいという人のニーズはこれからの10年ますます増えるばかりだと思う。GDP600兆円を目指すなら、この医療に対する切実なニーズを大切にして、GDPに取り込む必要があると思うのだが・・・。していることが、ちぐはぐに感じるのは私だけではあるまい。








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