2013年08月
深夜1:00に羽田発で出発。機中泊して、中継地、シンガポールに6:40についた。朝の8:30から、シンガポールの日系企業(住友商事、三井住友銀行、トヨタ自動車、伊勢丹デパート、RE&S社)の現地のトップの方々と鈴木庸一シンガポール大使との朝食会に参加した。
シンガポールは税金を安くして、アジアのセレブや会社を集めてきた。鈴木大使はシンガポールの現況を次々と教えてくれた。「人口は500万+アルファまで膨らみ、外人は150万人もいる。それに合わせて、日本食屋が888軒もある。また、この三年で不動産価格は10倍?になり、最高級の250平米のマンションが5億円?!もするようになった。」伊勢丹のトップもいう「私どもも市内に2店舗、郊外に3店舗持っていますが、利益の増加の大半がテナント家賃の上昇分に消えてしまいます。」この不動産の上昇で、現地の人は住みづらくなって、シンガポール政府もこれまでの移民歓迎の政策の転換を検討しているらしい。
さらに大使は、TPPの始まりについてもレクチャー。「クリントン大統領と当時の首相がゴルフしていたときに、シンガポールの首相がクリントン大統領に、当時数カ国であったTPPにアメリカも参加して欲しいと要請した。当時のシンガポールはアメリカにこの地域にコミットしてほしいと思っていた。それにこたえる形でアメリカも参加したが、当初、アメリカはあまり熱心でなかった。熱心になってきたのはここ数年です。」ちなみに、今のシンガポールの保持する戦闘機は10機しかないという。
日経企業の方々からは、関税の金額もさることながら、関係各国には、関税の手続きの迅速化と明瞭化をしてほしいとのコメントが続いた。
12:05の飛行機に乗って、14:15にブルネイに入った。15:00から、日本から来ていた畜産団体の方々と顔合わせを行った。16:00からニュージーランとの農業貿易特使と会談。
ニュージーランド特使は牛乳産品の輸入を迫ったが、日本側は拒否。しかし、これは、お互いに想定どおりで、会談は和気あいあいと進んだ。ニュージーランドは、生産性を上げた自国の農業政策のリフォームを、もし、日本が希望するなら教えますよと提案していた。10数年前に行われた改革はどんなものだったのであろうか?個人的には興味を持ったが、先生方は100も承知という雰囲気で、軽く受けながして、会話はそれ以上進まなかった。
夕食は日本の農業関係団体の方とインドネシア料理を食べた。一人1600円で結構おいしかった。
夜9時から、マスコミの方と交渉官と先生方がレストランの一室を借りきって、懇親会が行われた。酒がすすむにつれ、SBY交渉官が若い記者たちを楽しそうにいじっていた。お昼の交渉のストレスが一気にはじけているといった感じであったが、妙な連帯感が部屋の中には漂っていた。