西暦2012年5月12日から、東京高輪で消化器内視鏡学会が開催された。いろんな分野が少しずつ進んでいた。ESDの分野では、カウンタートラクションの方法が各種工夫が報告されていた。


 画像の点では、富士フィルムのBLIシステムが発表されていた。FICEでは、NBIに対抗できないため、ついに、光源に2種のレーザー光を使う工夫を加えたのである。発表された画像は、FICEよりもNBIに近いものになっていて、一応成功していたように思えたが、実際使ってみないと真価はわからない。富士フィルムも以前はオリンパスと同じ面順次式を採用していて、最近装備された自動画像選択も ずっと以前には行っていたのであるが、1988年ごろに、CCDをパナソニックからソニーに替えて、面順次式から同時式に鞍替えした経緯がある。以来、光源はキセノンランプであったが、今回、24年ぶりに光源にレーザー光を採用して、光源システムに工夫を加えたのである。しかし、同時式の宿命で色飛びが起こるので、画素数を面順次式の 4倍ぐらい以上にしないと、NBIにはかなわないであろう。


 また、会長講演は、「食道・胃静脈瘤の止血方法 この30年間の進歩」であったが、結構わかりやすくて良い講演だった。講演の中で、胃静脈瘤からの出血を確実に止められる唯一の止血法(=アロンアルファを用いる止血法)が、まだ、社会保険収載されていなくて、 社会保険の下では出血は放置せざるをえないという現状には、改めて驚いた。


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(ポリープ切除付)無痛内視鏡消化管ドック田渕正文院長の履歴

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