たぶち まさふみ オフィシャルブログ

日本消化器内視鏡学会指導医 元東大医学部講師による、医療・政治ブログ

2010年09月

第69回日本癌学会学術総会出席  

 昨日まで、真夏日の連続であったが、秋分の日を迎えて、涼しくなった。季節の変わり目の雷がなり、しっかりと雨が降った。暑さ寒さも彼岸まで。異常な暑さであった今年の夏も、最後は格言に従いそうである。


 今日は、大阪国際会議場で開かれた、第69回日本癌学会学術総会に出席してきた。


 午前中はmiRNAの話を聞いた。


 午後は、「今 癌研究に求められること」 ―癌研究に対する提言―に参加。事業仕分けと同じような、形のイスの配置であった。こんな形の会は初めてであった。

 

 

 司会は、門田守人さんと中村祐輔さん。この会では、みんな平ということで、先生という敬称は禁止であった。野田哲生さん(癌研)、江角浩安さん(癌センター東病院)、関原健夫さん(日本対がん協会)の3名が基調講演を行い、その後、参加者が意見を述べていくというスタイルで行われた。参加者は、国会議員、鈴木寛副大臣をはじめ3人、厚生労働省、通産省、文部省から、官僚が1人ずつ計3人、患者団体から6人、製薬会社から3人、メディア関係が2人、学会関係が9人、大学の教授が2人、日本医師会から1人という構成であった。


 いま、癌研究に求められていることは、画期的な新薬の開発である。では、どうすればよいか。研究予算のこと、研究の人材のこと、薬の開発のこと、制度的な仕組みのこと、患者団体の組織の仕方などなどが、議論のテーマとなった。次々と有効な分子標的薬を作り出して世界の新薬市場を席巻しているアメリカと、まだ一つも有効な分子標的新薬が開発できていない日本とが、対比される形で議論が進んでいた。結構、有意義な議論が行われていて、聞いていて大変面白く、毎年開催して、次回からは具体的な政策を掲げて議論をすればいいなと思った。

 

 ちなみに、常陸宮殿下も2列目で静かに議論を聞いておられた。

 

クリニックの案内・地図(ポリープ切除付)無痛内視鏡消化管ドック田渕正文院長の履歴

田淵正文院長の業績消化器疾患について超音波による前立腺がん治療 | E-mail |

中目黒消化器クリニックの第2ホームページ| 職員募集

In 2010 National Conference on Therapy of stem cell & Diagnosis and Treatment of Endoscopy in Digestive Disease, I made a lecture on Nucleus pattern diagnosis  

 

 中国東北区の瀋陽軍総合病院の消化器内科の郭教授の主催する学会に招かれて、拡大内視鏡診断とくに「核パターン診断」の講演してきた。5月の北京の講演が好評であったので、呼ばれたようだ。聴衆は食い入るように話を聞いてくれた。新鮮な話であったらしい。

 

 

 しかし、このテーマの組み合わせは、いささか驚いた。消化器内視鏡と幹細胞治療はあまり関係のない分野であるからだ。ところが、なんと、来月開催されるヨーロッパのUEGWの学会のテーマもこれとそっくりなのである。郭教授は長年、スイスに留学して、幹細胞治療の研究もしていたらしい。「幹細胞を骨髄から取り出して、肝臓に入れると肝硬変が治る」とか言っていた。中国では幹細胞治療は、いままさに「地下から地上に出る」段階なのだそうだ。

 夜に歓迎交歓会が開かれたが、現役の看護婦さんたちが、14-15人ほど、素晴らしい表情で玄人はだしの踊りを踊ったのにはびっくり。通訳さんに言うには、患者さんに見せる最高の笑顔の練習なのだそうだ。

 

 

クリニックの案内・地図(ポリープ切除付)無痛内視鏡消化管ドック田渕正文院長の履歴

田淵正文院長の業績消化器疾患について超音波による前立腺がん治療 | E-mail |

中目黒消化器クリニックの第2ホームページ| 職員募集

アーカイブ
カテゴリー
  • ライブドアブログ