たぶち まさふみ オフィシャルブログ

日本消化器内視鏡学会指導医 元東大医学部講師による、医療・政治ブログ

2006年03月

超音波による前立腺がん治療(HIFU)に協力 

 前立腺癌の先端的治療のひとつに、超音波による前立腺がん治療(HIFU)がある。前立腺がんに対しては、手術や放射線療法、ホルモン療法があるが、HIFUの特徴は、他の療法では勃起不全は必発なのに比べて、勃起不全の合併率が30-40%であるということだ。東京大学医学部医学科の同窓生、現在、社会保険中央病院の泌尿器科部長、鈴木誠先生が、「HIFUは勃起不全を起こさない可能性のある唯一の前立腺がん治療法であるが、未だ保険認可されていないため社会保険中央病院ではできない。特に性機能を維持したい患者のために協力してくれないか」と持ちかけられて、処置室と入院病室を提供したものである。また、HIFUの重篤な合併症の一つに、直腸穿孔がある。当院では、大腸内視鏡がすぐにできるので、術前・術後に直腸を観察することにより、合併症予防にもなるとのことで、協力することにした。本日、HIFUの教祖、東海大学八王子泌尿器科内田教授にも来ていただいて、初の2例が行われ無事終了した。HIFU:泌尿器科、併設前立腺センターのページはこちらから

あるある大辞典「小腸デトックス」に協力出演

 緑の植物クロロフィル(葉緑素)には、からだに有害なダイオキシンやカネミ油症事件のPCBを体の外に追い出す働きがある。クロロフィルは食材をゆでると効果が発揮されやすい。「だから、緑の野菜をゆでて食べましょう。そうすると、有害物質が小腸から追い出されて、やせるのに有効な物質の吸収がよくなって、いままであるある大辞典で紹介した各種ダイエット法が成功しますよ。」という主旨の番組であった。摂南大学薬学部、宮田秀明教授の論文をいろいろ読んでみると、ねずみで調べたところ、クロロフィル摂取がダイオキシンの排泄に有効であった。また、培養小腸細胞で調べてみると、クロロフィルがダイオキシンの吸収を抑えたと書いていたので、間違いではないようである。しかし、「」で囲まれた部分は、2例だけでは証明できない。作業仮説である。証明には最低でも40例ぐらい必要であろう。ちなみに、私の役割は、クロロフィル投与前後で小腸細胞のダイオキシン濃度を測るために、小腸内視鏡を行って小腸上皮を採取してくることでした。


 さらに、蛇足ですが、当院では、小腸からのカロリー吸収を抑制をメインとするダイエット療法を行っています。これはつまり、食べながらやせられるということです。肥満や糖尿病などでお悩みの方はご相談してください。

アーカイブ
カテゴリー
  • ライブドアブログ