たぶち まさふみ オフィシャルブログ

日本消化器内視鏡学会指導医 元東大医学部講師による、医療・政治ブログ

2005年06月

アメリカ消化器病週間(DDW)報告

2005/06/16アメリカ消化器病週間(DDW)報告

アメリカの消化器病週間が、5月14日から19日まで、イリノイ州シカゴにある、ミシガン湖のほとりのムコーミックコンベンションセンターで開催された。いろいろと、新しい発表があった中で、私がもっとも注目したのは、炎症にかかわる因子(i-cam1)の合成を特異的に阻害する、siRNAという新たなパラダイムの潰瘍性大腸炎の新薬(Alicaforsen)である。臨床試験の結果、従来のステロイドと同等の効果を持ち、副作用がほとんどないという。siRNAという新たなパラダイムの薬が既に大規模臨床試験まで来ていることも驚きであった。

日本消化器内視鏡学会報告

 日本消化器内視鏡学会が、5月26日から29日まで東京赤坂見附のホテルニュウオータニで開催された。いろいろと面白い発表がある中でもっとも注目したのは、オリンパス社製カプセル内視鏡である。画質は既存のギブン社のものより優れたものであった。従来、カプセル内視鏡はその特性から、小腸の診断に主に使われていたが、オリンパス社製のものは、胃も観察できるほどのイメージを持っていた。今後しばらく、カプセル内視鏡の進化が起こり、10年後には、内視鏡の世界も大きく変わりそうである。
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