たぶち まさふみ オフィシャルブログ

日本消化器内視鏡学会指導医 元東大医学部講師による、医療・政治ブログ

内閣府 日本医療研究開発機構担当室 客員調査員任命で懇親会を開きました

8月1日に内閣府独立行政法人 日本医療研究開発機構担当室 客員調査員に任命されて、懇親会を開きました。癌撲滅の会の仲間を中心に12名が忙しいなか、集まってくださいました。寺野彰先輩から、アメリカではNIHに10兆円越えの予算が付いている。日本でもせめて5兆円の予算をだして、医療・健康のための研究・開発を行うべきだ。という意見がありました。ちなみに、今年は、1200億円の予算だったそうです。医療・健康のための研究・開発は次世代のためのよりよい医療と直結しているばかりでなく、産業の一つの柱でもあり、その基盤を整えることは、日本再生のため大変大切だと思います。
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内閣府独立行政法人 日本医療研究開発機構担当室 客員調査員に任命される

 すこし遅くなりましたが、8月1日に内閣府独立行政法人 日本医療研究開発機構担当室 客員調査員に任命されました。拡大内視鏡の開発などが評価されての任命でした。これまでの経験や知識、知恵をいかして、天啓の妙薬や斬新な術式の開発などなどに貢献したいと思います。微力ながら、皆様のお役に立ちたいと思います。どうぞ、ご支援ご協力ご提案のほど、よろしくお願い申し上げます。
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ちなみに 安倍晋三総理大臣が外遊で留守でしたので、菅官房長官の名前での任命でした。

本日放映のNHK杯戦、阿久津八段、増田六段の勝負手に受け違えて、頓死

 問題の局面は以下の図面である。6六の歩を突き出して、王手をしたところだ。さて、後手の最善手は?

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 実戦は同桂と間違えたために、7五角、同玉、7六歩、6四玉、7五金、5四玉、5二竜まで、後手玉は頓死して、先手の勝ちとなった。
 局後の感想戦で、阿久津八段は「ここで玉がよっていれば勝っていた」とつぶやいていたが、それは、8五角、同桂、7二竜、7三歩、7五歩、8四玉、7四金、同歩、同竜、9五玉、9六歩で詰みだ。その他の変化もあるが、すべてきれいに詰み上がる。阿久津八段は感想戦でも間違えていた。
 正解は6五同飛車。同桂なら、7八銀成、同玉、7七金、同玉、6五桂から先手玉が詰む。8六角と王手しながら、7七の地点を守っても、7五銀と合駒して、6五桂に8六銀で後手の手勝。増田六段の勝負手ラッシュに阿久津八段の思考回路が破壊されたようである。
 阿久津八段は大酒飲みとのうわさだが、酒を飲みすぎるとガンになりやすくなるだけでなく、脳も弱くなります。体調管理は勝負の基本・・・・。ちなみに、コンピューター将棋(激指)は、6五飛車と正解でした。

6月15日の講演会「ガンで死なないために」をyou-tubeにアップしました

6月15日の講演会「ガンで死なないために」のビデオを
you-tubeにアップしました。ご興味のある方は、
お時間があるときに、ご覧ください。

はじめの52分
https://www.youtube.com/watch?v=MbA854sf-kw
次の52分

https://www.youtube.com/watch?v=-Ew4FMCARTI
最後の16分
https://www.youtube.com/watch?v=s3LtDgHzAwc

岡山コンベンションセンターで講演会を開催 みっちり2時間ガン撲滅の話をしました

   昨日の岡山コンベンションセンターで開催した「ガンで死なないために」という講演会に、250名もの多くの皆様に集まっていただき、心より御礼申し上げます。
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 今後とも、がん撲滅に向けて、ご支援ご協力お願い申し上げます。みっちり二時間話し続けましたが、ほぼ全員の方が最後まで熱心に聞いてくださいました。テーマの重みを改めて認識しました。拙書「私は「ガンで亡くなる方の2人に1人は救えた!」と考えています」も随分売れました。
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 今後もガンで死ぬ人を一人でも少なくするように頑張ります。

明日の講演会の内容を紹介します。

  明日 午後2:00から 岡山コンベンションセンターで「ガンで死なないために」という題目で
講演会を開きます。日本のガンの現況を踏まえて、政府や個人はそれぞれの立場で
いかなる対策を取るべきかについて、お話をしたいと思います。
入場無料です。
参加ご希望の方は、
info@tabuchimasafumi.com まで、氏名、住所、電話番号、託児希望の有無をかいて
お申し込みください。

みなさま、空席が70席ほどありますのでぜひお越しください。当日受付もしています。

講演内容

1)自己紹介
2)日本における癌の現況
3)がんの本態
4)がん発生の原因
 (生活習慣(飲酒、喫煙)、感染症(ピロリ菌、肝炎ウィルス、パピローマウィルス)、化学物質、放射線被曝・・)
5)がん検診の限界と問題点
 (バリウム検診、便潜血反応、CT検診、PET-CT検診・・・)
6)がん治療の最近の進歩。
  (新規抗がん剤(対悪性黒色腫)や、新しい手術法(HIFU対前立腺癌)、放射線療法(3D,4D)などについて)
7)癌予防策と癌予防法の進歩 
 (ピロリ菌除菌、大腸ポリープ切除、膵臓癌予防薬・・・)
8)癌と社会(国家財政、日本経済、国民保険、家計とのかかわりについて)
9)これからの日本政府のがん対策

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わくわくしたのになんだか残念。「STAP細胞はありません」

  下記のごとく、各社マスコミが一斉に報じている内容は、理研の小保方さんの論文の中のSTAP細胞はES細胞だったということである。報道の内容から判断すると、理研の小保方さんの「玉」は詰み上がったようだ。遺伝子を解析しているので、おそらく、どの系統のどのマウスの細胞かも同定できているのであろう。

  ただ、ちょっと不思議なのは、STAP細胞の遺伝子データを公表した過程だ。もし、ねつ造を意図していたのなら、遺伝子データも捏造したはずである。どのような手順で誰が遺伝子データを公表したのか知りたいところだ。もう少し、詳しく報道してほしい。

  さて、一連の騒動から想像されるのは、「STAP細胞はありません」ということだ。小保方さんや理研が、自分たちの名誉と地位をかけて、これだけ、追い求めても、見つからないであるから、多分、ないのであろう。

 わくわくしたのに、なんだか残念である。

  胃潰瘍の治癒過程では、骨髄由来の幹細胞が治癒に動員されることが知られている。細胞が酸や機械的なストレスうけると、その細胞自身が脱分化して幹細胞になるのではなく、何か幹細胞に関連した因子、(たとえば、眠っている幹細胞を活性化させる因子や流血中の幹細胞を呼び寄せる因子)を出すのだろう。


STAP、ES細胞が混入か 染色体異常、研究員が指摘

朝日新聞デジタル 6月12日(木)21時4分配信

 理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダーらがつくったとしているSTAP細胞について、理研統合生命医科学研究センター(横浜市)の遠藤高帆・上級研究員らが、別の万能細胞(ES細胞)だった疑いを指摘していることがわかった。理研改革委員会は会見で、STAP細胞はES細胞の可能性があるとの見方を示した。

 改革委の提言書には、遠藤氏らから聞き取った内容を記載。それによると、遠藤氏らがSTAP細胞として公表されている遺伝子データを解析したところ、8番目の染色体が3本ある「トリソミー」という異常があった。

   STAP細胞論文では、生後1週間のマウスからSTAP細胞をつくったとしているが、この異常があると通常生まれることができない。ES細胞を培養したときに、この異常が生じることが知られているという。

 また、STAP細胞からつくったとされる細胞も、同様の解析で、ES細胞などを混ぜたものの可能性が高いという。

 委員の塩見美喜子・東京大教授は「この結果は信憑(しんぴょう)性が高い。STAP細胞は、マウスからとってつくったのではなく、どこからか(ES細胞を)持ってきたのではないか」と述べた。

 東京大の菅野純夫教授(ゲノム制御医科学)は「意図的な混入の可能性が高いのではないか」と話している。

朝日新聞社

STAP論文で今度は「ES細胞の可能性」 ますます窮地に追い込まれる小保方氏

J-CASTニュース 6月12日(木)18時34分配信
理化学研究所の小保方晴子氏が論文で「STAP細胞」と発表したものは、そもそも違う細胞だったのではないか――。理研の研究員による解析から、このような疑義が浮かび上がってきたという。
   事実だとすれば、「STAP細胞はあります」と断言していた主張が根底から崩れ、小保方氏は絶体絶命となるだろう。

■「生きたマウス」には見られない染色体異常

 STAP細胞についてインターネット上に公開されている遺伝子データを解析したのは、理研上級研究員の遠藤高帆氏らのグループと東京大学の研究グループだ。2014年6月11日付の「日経サイエンス」電子版号外ほか複数の報道によると、データ解析により、ほぼすべての細胞に8番染色体が通常より1本多く3本ある「トリソミー」という異常があることが判明したという。

 問題は、8番染色体がトリソミーのマウスは胎児のうちに死亡し、生まれることがない点だ。小保方氏は論文で、生後1週間のマウスから取り出した細胞を酸性の溶液につけてSTAP細胞を作製したとしている。こうなると、分析結果と論文の内容は矛盾することとなる。

 気になるのは、「STAP細胞」とされたものの正体だ。可能性が高いのが、ES細胞(胚性幹細胞)だという。「8番トリソミー」は、実験に使うために培養されているES細胞の2~3割に見られる、「よくある事象」(日経サイエンスの記事)だそうだ。

 小保方氏は4月9日の会見で、報道陣から「STAP細胞はES細胞ではないかとの指摘もあるが」と問われ、研究期間中に実験室でES細胞は培養していなかったと否定した。だが今回の解析からは、小保方氏が示した作製法に沿うと、実験に使ったはずの「生きたマウス」には見られない染色体異常が起きていたことになる。どうやって細胞をつくったのか、謎が深まる。

 STAP細胞の遺伝子については、共同研究者の若山照彦・山梨大教授が3月の時点で疑問を提示していた。若山氏は小保方氏に、「129系統」というマウスを使ったSTAP細胞作製を依頼したが、その後渡された2種類の細胞を分析したところ、実際は「B6」「F1」という別の種類のマウス由来だったという。6月3日付の毎日新聞は、「これらの系統はES細胞の作製によく使われるため、ES細胞が混入した可能性が指摘されていた」と説明している。小保方氏は4月の会見の席上でこの点を問われたが、「若山先生と直接話していない」として回答を避けた。

将棋の解説

  一昨日のNHK杯渡辺大夢四段対藤井猛九段の将棋の局面で、「ちょっと解説を」という声がありましたので、解説を加えます。
 実戦は、63銀成、73金、72銀打、同金、同成銀、52玉、34角、43香 (図面)と進行したのですが、もしここで、72の銀が成っていなければ、63の逃げ道をふさいでいるので、44桂、62玉、63金で詰むというものです。これが、63銀成らずの心です。

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 72銀成らずに対して52玉とかわすところで、同玉ならば、74竜、73金、63金、82玉、73金、同桂、71角以下詰みです。また、52玉、34角に対して43銀合と32に効かして合駒しても、同角成、同玉、44歩、同玉、36桂以下ぴったり詰みます。銀が成れば何かの時に香車をとれると判断しての銀成りだったかと思いますが、銀ならずで有効な受けはなく、先手の勝ちでした。渡辺大夢4段、惜しい一局でした。

6月15日(日)に岡山コンベンションセンターで講演会を開催します。

 来る6月15日PM2:00からPM4:00まで、岡山コンベンションセンターで、がん撲滅の会主催で、一般向けに「ガンで死なないために」という講演会を開催することになりました。がんに関する最新の予防法や治療法をご紹介し、がんになりにくい暮らし方について、お話します。お時間のある方は、ぜひお越しください。申し込みは、下記の画像をダウンロードしてFAXするか、もしくは、info@ganbokumetsu.com へ必要事項(氏名、住所、電話番号、託児所の利用希望の有無)を記載してメールしてください。
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昨日のNHK杯戦、6三銀成らずなら渡辺大夢四段の勝ちでは?

 昨日のNHK杯戦、渡辺大夢4段と藤井猛九段は面白かった。必敗の形勢から、先手の渡辺四段が盛り返して、終盤はぎりぎりの形勢となった。図で6三銀成りとして結局、先手の渡辺四段が負けたのであるが、6三銀成らずなら、わずかに先手が勝っていたのでは?!
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鈴木誠先生の桜木町オーシャンクリニックの顧問に就任

本年5月末、2006年以来、HIFUをはじめ、いろいろと協力し合っていた同期の鈴木誠先生の桜木町オーシャンクリニックの顧問に就任した。直腸の粘膜に問題があると、HIFUは難しい。前立腺がんの方はガンになりやすく大腸腺腫のない人はいない。先生のクリニックに、ますます貢献していきたいと思っています。
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シカゴDDW2014 トピック C型肝炎完全克服!?

 1年前、同級生の肝臓内科の持田教授のぼやき「もうすぐ、C型肝炎の治療にインターフェロンは必要なくなる。内服だけでC型肝炎は治せるようになった。専門家はいらなくなって、誰でも簡単に治せるようになり、C型肝炎ウィルスと一緒に肝臓の専門医も消えてしまうだろう。」を聞いて以来、「どういうことかな」とずっと疑問に思っていた。
 ついに「これか」というデータが、シカゴDDW2014で発表されていた。この治療法の治癒率はなんと95%-100%!しかも内服のみ。大した副作用もないという。Ledipasvir と Sofosbuvir の2薬を3カ月~6カ月間続けて飲むという治療法である。開発した製薬会社abbvieに聞くと、アメリカでもまた発売されておらず、フェイズ3が終わったという段階で、アメリカではこの秋に発売される予定とのこと。肝硬変の有無にかかわらず、6カ月飲めば100%のウィルス消失というのは驚愕のデータである。
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 C型肝炎患者には大変な福音である。日本での保険承認と発売はいつになるのだろうか?合理的な薬価の設定と迅速な対応が必要とされるであろう。C型肝炎ウィルスは予防接種で広まった経緯もあり、国はしっかりと予算をとって、日本からC型肝炎を完全に撲滅したいところだ。
 私が大学を卒業した30年前、アメリカでAIDSがちょうど認知され始めたころであった。その原因と治療薬を求めて、アメリカの製薬・医学界は原因の究明に乗り出し、AIDSが一種のRNAウィルス(HIV3)により起こることが判明。その薬の開発過程に成功して、その勢いのなかで、同じRNAウィルスであるHCVの薬の開発にも成功したということである。抗TNFα抗体といい、このくすりといい、アメリカは強い。日本は1兆6000億の輸入額である。いいものやいいひとの足を、「ねたみ」や「そねみ」で引っ張り続ければ、日本は国際競争を負け続け、国力がますますそがれていくであろう。

 
 
 
 

シカゴDDW2014に参加 開催第一日目

 パスパートをなくしたのは、人生で初めての経験だ。次に使うのは、帰国の時で、まだ5日ほどのゆとりがある。しかし、心配。昨日電話では「ない」と言っていたけれど、今日は、学会場と隣のホテルに探しに行ってみよう。
 午前中は、午前8:00のセッションglue therapy(接着療法)と、午前10:30からはmanaging fistula and perforation(漏孔、穿孔の管理)のおさらいに参加。はじめは、ヒストアクリルによる胃静脈瘤や食道静脈瘤の治療についての話。 あとは、1999年のフロリダのDDWで私が発表した、クリップによる孔の塞ぐ技術は、今や基本の技術として世界中で行われている。それでも閉じないような時はどうするか、たとえば、オランダのポールフォッケンスが開発したOTSC(over the scope clip)は?とかという議論。ちなみに、OTSCは日本でも使えるようになったらしい。 
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 お昼、まず隣のホテルのレストランに行き、パスポートを尋ねたら、ホテルのフロントに行ってくれという。フロントに行って(lost and found)に登録した。
 次に、学会上のレジストレーションにいったら、受付さんが運よく昨日と同じコーカサス風(=白人)のおばさん。「パスポート、忘れた人いたわね、学会上の(lost and found)に届けておきましたよ」 といって30mぐらい離れているところを指さしてくれた。
 いくと、入口に肝硬変ぽい痩せておなかの出たアフリカ風のおばさんがいて、入ってはいけないという。lost and found に来たのだと言ったが、それなら、50m先に見える電話機で3060に電話をしろという。そこで、言うとおりにしたところ、電話に出たおじさんは「パスポートなんて届いていない」とのコメント。
  なんかおかしい。そういえば、肝硬変ぽい痩せたアフリカ風のおばさんは、いじわるな顔をしていた。レジスターのコーカサス風(=白人)のおばさんは、実直そうな感じ。そこで、もう一度、コーカサス風(=白人)のおばさんの指示したところにいったら、わずか3-4分のうちに入口に立つ人が変っていて、今度は、入口にスペイン風のお兄さん。lost and found はここか?ときいたら「そうだ」と言って、通してくれた。
 はいってみると、今度は別の太ったアフリカ風のおばさんが3人ほどいた。忘れ物があるので来たと言ったら、「今は係りの人がいないので、あとで来てくれ」と取り合ってくれない。おかしい。3人もいるのに係りがいないなんて・・・。立ち去らずに、「じゃあここでしばらく待つ」といったら、「なにをなくしたのか」と尋ねてきた。「パスポート」と答えたら、表情がさっと変わり、「この箱の一番上の引き出しにある」といって、係りの人はいないといったアフリカ風の太ったおばさん が、自分でパスポートをとりだした。
 あった!「これです。」、アフリカ風の太った係員ではないと自分で言っていたおばさんは、あなたの名前は?、誕生日は?とか言い始めた。あなたがこのパスポートのほんとの持ち主かどうかどうやって証明するのか?と質問。私が写真のついたページをひらくと、やっと納得。持っていっていいという。「何か受け取りのサインは必要ないのか」というと「いらない」
 あってよかった。  それにしても アフリカ風のおばさんたちは、ひねている。意地悪の人が多いのかな??
  

シカゴDDW2014に参加 開催前日トラブル発生

 2014年5月3日から5月6日まで、シカゴでアメリカ消化器病週間(DDW2014)が開催される。子供2人とスタッフ1人との4人旅行である。本日オヘア国際空港に朝の8時20分に到着。寒い。最高温度が8度で最低温度が2度。風も強く、10-15m/sぐらいで、5月で日差しは結構強いのに、本当に寒い。東京の真冬並みの寒さである。スウェーデン製のフード付き防寒具ダウンジャケットを持ってきておいて本当によかった。地元の人も五月にしては大変寒く、珍しいと言っていた。シカゴでのDDWは3回目であるが、過去に2回は5月下旬だったせいか、さわやかで、初夏でちょっと汗ばむくらいのだったのに、今回はまるで違う。
 ハーツレンタカーを借りて、当日のレジストレーションは込み合うので、前日にしてしまおうと、学会の開催されるマコーミックプレイスへ向かう。空港とシカゴを結ぶ高速は結構渋滞していた。以前は結構空いていたから、シカゴの経済は好転しているのであろう。
 学会場に着いたら12:00からという。隣接するホテルでブランチを食べようとしたら、11:00からと言われて、ロビーでしばらく待った。結局、ゆっくりとブランチを食べてから、レジストレーションした。一番乗りだったみたいで、学会場は閑散としていた。
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 リバーノースのトランプホテルにチャックインしようとして、トラブル発生に気づく。パスポートがない!オヘアを出るときは間違いなくあったのだが・・・・。
 空港、レンタカー、隣接のホテル、学会場のに電話で(lost and found)に問い合わせたが、いずれも、パスポートは届けられていないとの返事。さあどうしよう。レンタカーのところがあやしいと思い、午後の予定をキャンセルして、渋滞の中、もう一度飛行場へいったが、見つからない。領事館にいって、帰国のための書類を申請するしかないか・・・・
 
  

第100回日本消化器病学会 cold polypectomy vs hot polypectomy

  4月23日から26日まで、東京有楽町の国際フォーラムで第100回の消化器病学会が開かれた。会長は日本医大の消化器内科の坂本教授であった。教授とは、教授が神戸大学にいらっしゃった25年前、私が神戸に講演に行った時からの知り合いで、研究会や学会でおはなしする機会も多い。第100回と節目の学会の学会長に決まった時は、「常岡健二先生(坂本先生の2代前の日本医大の教授)が第70回の会長であったので、何か因縁を感じる。」とおっしゃっていた。また、一カ月ぐらい前には、「学会の展示の費用について、見積もりが急に上がったんあけど、変だと思わない・・・・」とかと運営の愚痴を洩らされていた。
  第100回を記念して、歴代の学会長の写真を回廊に並べていた。私の恩師の一人である寺野彰先生のさらに恩師の常岡健二先生の写真も第70回のところにちゃんとあった。

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 ところで、ボストンサイエンティフィック社が、切除用の内視鏡鉗子を売り出したと言って、ランチョンセミナーを開いていた。なんだなんだと聴いていたところ、鉗子でもスネアでも、通電せず(cold=without electoric current)に、大腸ポリープを取ったほうが、後出血しにくいらしい(講演の症例数が小さいため、「らしい」という表現)という内容であった。よくよく聞いていると、これは最近イタリアの人が提唱し始めたことであるという。
 そこで、ちょっと待った。私より若い方々はよく知らないのであろうが、実は、内視鏡の創世記、つまり、常岡先生が現役のころ、なにをなさったかといえば、常岡先生は世界で初めて、スネアを開発なさったのである。(スネアが開発されていなければ、大腸のポリープや癌を取りまくる私の当時の数々の業績はなかった。私は常岡先生の業績と人柄に感謝と尊敬の念を厚くして、晩年の常岡先生を私のクリニックの顧問にお迎えしていた。)
 常岡先生が開発したころ、スネアは高周波を通電せずに機械的に病変を拘断していた。つまり、cold polypectomyである。小さなポリープも鉗子で切除するという研究もおこなわれていた。そこに、高周波の技術(hot biopsy)を世界で初めて導入したのが、長年、内視鏡学会の理事長を務めた丹羽寛文先生である。
 日本消化器病学会や日本内視鏡学会も大昔の論文は、ネットに載っていない。私が学会で大活躍していた1990年代のことも、ネットには載っていないのだから、さらに、その前のことになると、なおさらのことだ。ネット検索だけで、文献検索は十分ではないのである。ちなみに、常岡健二先生は昭和17年東大卒、丹羽先生は昭和29年東大卒である。これから、コールド(機械的切除)かホット(高周波による熱切断)かという議論が、しばらく学会で続くであろうが、1960年から1980年中盤までの学会誌なども参考にする必要があろう。
 cold polypectomy病変切除法は、イタリアの人が初めて提唱したことではないのである。

 ちなみに、私は、大昔の議論を思い出して、2003年から、cold polypectomyも併用する戦略を採用している。たしかに後出血はほとんどなくなった。対象は10数万個の臨床試験であり、こんなに騒がれるなら、近いうちに集計にして発表しなければならないであろう。

 ERCPを開発したのは、大井先生。大腸内視鏡を盲腸まで世界で初めて挿入したのは、長廻先生。
拡大内視鏡を日常臨床に世界で初めて導入したのは私、田淵である。

 

スキルス胃がんにならないために「ピロリ菌チェック」をしましょう

 

厚生労働省の統計によると、2012年、日本人の平均寿命は女性が86.41歳、男性が79.94歳である。こんな日本において、60才台での死亡は、早死にと言わざるをえない。yjimagesakuma_images   

 最近、音楽プロデューサーの佐久間正英さん(享年61)が今年の1月16日に、俳優の蟹江敬三さん(享年69)が今年の3月30日に、お亡くなりになった。ともにスキルス胃がんであった。お二人とも、すばらしい才能で、スキルス胃がんにならなければ、まだまだ大活躍が続いていたと思われる。誠に惜しい。

さて、胃癌の方でピロリ菌に感染していない人は、ほとんどいない。さらに、スキルス胃癌にかぎると、ピロリ菌に感染していない人は、まったくいない。つまり、ピロリ菌にかかっていなければスキルス胃がんにはならないのである。10年前に、ピロリ菌をあらかじめ退治しておけば、彼らも死ななくて済んだのである。
 ピロリ菌をチェックしていない方は最寄りのよく勉強している消化器の先生に相談してみてください。もちろん私のところ(中目黒消化器クリニック)でもチェックしています。血液検査では約90%の正確さで判定がつきます。呼気でも、検便でもチェックできます。(費用と正確さでは検便がお勧め)

蟹江さんや佐久間さんのように胃癌で死ぬことがないようにするには、個人のレベルでは、ピロリ菌チェックの検診を受けるなりして、自分で自分を守らなければならないが、社会的には、ピロリ菌退治の体制を国をあげて早急に構築する必要がある。


STAP細胞事件、焦点は小保方さんの悪意の有無

 4月1日、理研の調査委員会が小保方さんの論文の画像は悪意ある不正(ねつ造)を認定。小保方さんは3月21日にネイチャーに修正論文を投稿したと反論。焦点は小保方さんに悪意があったかなかったかに移ってきた。
 小保方さんは、画像の間違いについて、悪意のない「うっかりミス」と主張している。そして、画像を直して、修正論文を投稿したといっている。その修正論文、ぜひ見てみたい。ところで、STAP細胞が幹細胞であることを証明した細胞が、遺伝子検査で、違ったマウスの細胞であったとの指摘に対して、小保方さんはどう反論するのか。まだ声が聞こえてこないが・・・・。事件は公開裁判の様相であり、この機をのがさず、小保方さんにはしっかりと反論してもらいたい。
 小保方さんが黒でないことを期待しているが、小保方さんに「詰めろ」がかかった。仮に外野が、小保方さんを黒と認定しても、彼女をすぐに理研から追い出したり、社会的制裁を科すのには反対だ。科学の進歩は失敗と成功、試行錯誤の歴史なので、彼女には、もうすこし、猶予を与えて、1-2年しっかりと研究を続けてもらったほうがいいと思う。
 STAP幹細胞が本当に存在するなら、一発大逆転ですから・・・・・。
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目黒川沿いの桜咲く

 今年は、3月の半ばまで寒かったので、どうなるかと心配していたが
ここ4-5日の温かさで、例年通り、目黒川沿いの桜が咲いた。
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 中目黒から大橋方面の目黒川沿いの見ごろは、午前中、日光が川に沿ってまっすぐ
差し込む時間帯だ。さっき、見たら、もう7分咲き。 幹から花が咲いているのもあって、
「こんな咲き方もあるんだ」とちょっとびっくり。
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 この週末は花見客で中目黒はにぎやかになりそうだ。
みなさん、アルコール飲みすぎて、急性アルコール中毒や、急性膵炎(劇症になると死ぬこともあります)に
ならないように、注意してください。

劣勢 小保方さん、理研のSTAP幹細胞

 ちょっと前に、このブログでも取り上げたSTAP幹細胞に暗雲が立ち込めている。
ネイチャーにのった小保方さんの論文の通りにしても、STAP幹細胞ができないのだ。
(驚き!)STAPにSTOPがかかった。(冗談を言っている場合か!)

 今日、別件であった同級の北山先生の考えでは、
体内の各所に残っている幹細胞を見ていただけでは
ないかとのこと。でも、NHKの番組で、OCT4が誘導されてくる、細胞培養の
ビデオを見せられると、ストレスで、細胞が幹細胞化しているようにも見える。
本当に、STAP幹細胞現象があるのかどうか、現段階では判然としない。

 ただ、論文の通りにしても同じことが起こらないというのは、ネイチャーもコケにされたものだ。
ボードはカンカンだろう。

 なぜ、こんなことになったのか?

 一つは、理研は一定期間内に実験成果が出ないと、すぐに首切られてしまう組織。
実績のない若い研究者は、いつ首切られるかわからない、恐怖と同居しているらしい。
また、一つは、野心ある科学研究者はオリジナリティを重んじるため、真実の可能性がある
「画期的な概念」を思いついた時は、ちょっと無理して急いで論文にまとめたがる。
こんな背景から、裏を取らずに暴走してしまったのではないかと推測する。

 しかし、論文に書いたことは、特許とならないので、この技術で、会社を興して儲けようと
考えているのなら、キーとなる内容を知っている研究者(共著者の誰か)は、
そのキーとなることを隠すため、今は耐えているのかもしれない。
 
 3-4年もすれば、STAP幹細胞現象の真実が浮き出てくることだろう。

 

 
 

 

某製薬会社で「高額薬剤と国家財政問題の解決策」を講演しました

 去年の秋に、川崎医大で講演した内容と同じ講演を、某製薬会社の勉強会で講演してきました。
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 世界各地、とくにアメリカで有効な分子標的薬剤が多数開発されて、臨床的に高く評価されるものが多く、
それまで、なかなか治らなかったものが、簡単にコントロールできます。しかし、それらの薬は
一回数10万円の費用がかかり、日本全国で使うそれらの薬剤の総額は、年間1兆6000億円を超える段階までとなってきました。また、今後これらの薬がさらに増えてくると予想されています。
 健康に暮らしたいという需要をカバーするこれらの高額薬剤を、1100兆円を超える累積赤字の国家財政の中でどう考えて、どうすればよいのか、自説を講演してきました。
 経済は需要と供給で成り立っており、需要を満たす供給を大切にすることで、経済は拡大し、技術も進歩して、国民の生活をより生き生きさせながら、結果的には経済拡大で、財政内容も改善してくるという考え方です。
 具体的には、2008年のリーマンショックを乗り越えたアメリカの手法をさらに洗練させた形として、通貨発行権を日銀に売却する(年間60~100兆円程度、日本のGDPの約10~17%)という策を提案しました。
 通貨を刷り増せば、ハイパーインフレが起こるという古典的な経済理論がありますが、現代では、ワンクリックで世界各地をお金がめぐる時代です。ですから、この程度の刷り増しで国内にハイパーインフレが起こることはありません。現に、アメリカでは毎月8兆円以上をここ6年間刷り続けていてもハイパーインフレは起こりませんでした。逆に通貨を刷り増すことで、世界の経済の進歩の一部を自国に取り込むことができたのです。

 なぜ、医師である私が専門外に口出しするのか? それは、効果のある薬を「お金がない」からといって使わないのは、患者の苦しむ姿・患者が人生をなくしていく姿を目の当たりにする医師にとって、耐えられないことですから・・・・。
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