たぶち まさふみ オフィシャルブログ

日本消化器内視鏡学会指導医 元東大医学部講師による、医療・政治ブログ

原因不明の腹痛や血便・下痢の原因は小腸にあることが多い

腹痛や血便で来た患者に対しては、上部内視鏡検査(俗に胃カメラ)と大腸内視鏡検査を行うのが一般的です。小腸は検査の難しい臓器でしたから、一般的に症状がかなりひどくないと検査しないものでした。しかし、胃カメラや大腸内視鏡検査だけでは診断のつかないこともあります。昨日述べたように、全小腸内視鏡のできるカプセル内視鏡やダブルバルーン小腸内視鏡が開発されて、全小腸の検索や処置ができるようになって、原因不明とされていた、腹痛や血便・下痢の、かなりの割合が診断できるようになりました。クローン病、アレルギー性小腸炎、結核性小腸炎、鎮痛剤による薬剤性小腸炎、炎症や手術後の機械的狭窄などが、腹痛の原因として意外に多いことがわかってきました。原因不明の腹痛でお悩みの方は、ご相談ください。小腸内視鏡がその悩みを解決するかもしれません。

カプセル内視鏡とダブルバルーン内視鏡の開発で可能となった全小腸内視鏡検査

小腸は長さ約5mないし7m、直径1.5cmないし2.5cmの細長い管状の臓器です。2000年以前は、すべての小腸の内側を見ることは、テクニカル的になかなか難しいことでした。ですから、我々専門家は、そのころ、小腸のことを暗黒大陸と呼んでいました。2001年ごろに、カプセル内視鏡が開発されて、全小腸を容易に観察できるようになりました。(ちなみに、主要国の中でカプセル内視鏡が政府に認可されていないのは、日本だけです。アメリカ、中国、韓国、ヨーロッパの政府はずっと前から認可しています。カプセル内視鏡が使えないのは日本と北朝鮮だけ?!) しかし、カプセル内視鏡の原理的欠点は、組織検査ができないこと、ポリープの切除や、止血処置ができないといったことでした。2002年秋、ジュネーブのUEGW学会のとき、ある内視鏡製作会社の開発責任者から、ダブルバルーン小腸内視鏡を開発したが、売れるだろうか?商品化しても大丈夫だろうか?と質問を受けました。わたしは、その方法はカプセルと違い、組織検査やポリープ切除、止血処置などもできるから、臨床的に有用であり、是非商品化すべきだといいました。翌年の春にダブルバルーン内視鏡は市販され始めて、いまや、全世界で売れています。小腸の病変・病気に対しては、カプセル内視鏡でスクリーニングを行い、ダブルバルーン内視鏡で精査・処置するというスタイルが定着しつつあります。ちなみに、当クリニックでもダブルバルーン小腸内視鏡が可能です。


 

中尊寺ゆつこさん大腸癌で死亡。・・・大腸癌死を予防するには

“オヤジギャル”などの言葉を流行させた漫画家の中尊寺ゆつこさんが 2005年1月31日午前8時45分、S状結腸に発生した大腸癌のため死去しました。42歳。結構早い年齢です。まだ幼い子供がいるそうです。きっと、死んでも死に切れない悔しい気持ちでしたでしょう。ご冥福をお祈り申し上げます。大腸癌はポリープを切除することで予防できます。3~4年前に、内視鏡ドックを受けていれば、今回の不幸な出来事も簡単に避けられていたことでしょう。癌集積家系、高脂肪食、高カロリー食、高低繊維食、アルコール多飲は、大腸癌のハイリスクです。ハイリスクのある方は30歳くらいから、そうでない人も、35歳くらいから、症状のないうちに内視鏡検査を受けていれば、大腸癌による死を回避できます。高齢出産をする予定の方は、生む前に、からだのチェックが必要ということかもしれません。当院の(ポリープ切除付)消化管ドックのページ

自由診療は高いので損!?・・・治らない診療が最も高い

患者にとって、一番高い診療は治らない診療です。治らなくても費用は発生します。自由診療を賢く受けるには、治せる施設を選ぶ必要があります(これは自由診療に限ったことではありませんが・・・)。


   ところで、あまり知られていない制度ですが、自由診療にかかった費用でも、保険組合に相談すると、一部カバーされることがあります。たいてい、どこの組合にも所定の申請用紙があります。よくご存知の方は、診療後に所定の用紙を持っていらっしゃって、診療明細を依頼されます。


   また、任意保険(民間の保険、アフラックとか、ソニー生命とか、明治生命とか、日本生命とか・・・)に加入していると、内視鏡でポリープを切除した場合、契約内容によりさまざまですが、手術となり、一回につき5万円程度の保険金あります。ちなみに、本日、大腸内視鏡検査をお受けになったかたは、腫瘍性の大腸ポリープがあり、内視鏡下に切除しました。血液検査や病理検査や投薬を含めて7万円ほどの請求でしたが、「アフラックに加入していたので、手術特約で5万円ほどの保険金が下りるので助かります。」とコメントしていました。彼は、がん特約も契約しており、病理結果が癌であれば、20万円追加、さらに癌が浸潤していれば100万円の保険金が下りるそうです。こうなると、小さな癌や腫瘍をきちんと診断できる医師を選ばないと、身体的のみならず、経済的にもほんとうに損をするということです。

なぜ自由診療なのか?・・・保険診療は最先端でない

当院は現在、自由診療です。どうして自由診療なのですかとよく聞かれます。現在の保険診療はいろいろと制限があり、診断できるものも診断できなかったり、治せるものも治せなかったりするからです。たとえば、慢性胃炎に対するピロリ菌除去は保険診療では不可です。ピロリ菌退治は胃癌の抑制につながり、慢性胃炎も治るのに、保険診療では認められていません。その他、カプセル内視鏡や、肥満の治療薬、新種の抗癌剤、ステロイド注腸療法の用量制限、内視鏡による腸管縫縮術など、効果があるのに社会保険診療で認められていない有効な診断法や治療法が数多くあります。また、社会保険の運用も不明朗で、俗に言う経済審査が平然と行われています。医療機関は熱心に診療をすればするほど、理不尽な損害を蒙るのが現状です。 医の本分は第一に患者を治すことと考えています。

ペット(PET)検査vs内視鏡検査・・・癌の発見能力はどちらが上か? 

近年、PET(ペット)検査が、癌の早期発見に利用され始めました。(ちなみにPET検査は西台クリニックが有名)。当院では、消化管の癌(食道癌、胃癌、十二指腸癌、大腸癌)を早期に発見しようという目的の患者さんが多いこともあり、患者さんから、PETで癌がすべてわかるといううわさを聞くが本当ですか?という質問がよくあります。この件を調べに、東大の核医学検査室を見学に行き、担当の先生方に尋ねたところ、塊をなす癌で1cmが感受の限界ということでした。PET検査は、細胞の糖分(グルコース)のとりこみを調べる検査方法なので、平滑筋が動く消化管では、疑陽性例が多くなるそうです。平坦な癌や5mm以下の微小な癌の診断は、PETでは無理とのことでした。消化管において、PET(ペット)では早期癌は見つからないということです。平坦陥凹型癌は、5mm程度の小さいうちから浸潤することもあり、当院でも行っているような、熟練した医師による色素法を併用した拡大内視鏡検査が、現在のところ、消化管癌の早期発見・早期診断には、最も正確で精密で安全といえそうです。ちなみに、今年から、内視鏡によるポリープ切除付消化管ドックを始めました。腸をきれいにするための前処置を含めて、拘束時間、約7時間(個人差あり)で食道癌、胃癌、大腸癌の完全なスクリーニングを行います。詳細

難しい大腸ポリープ(difficult polyps)・大腸癌を内視鏡で切除する

大腸ポリープの中には切除のきわめて難しいものがあります。癒着しているものや、病変基部が広範に及ぶもの、数が多いものの臨床的取り扱いは難しいものです。アメリカでは、ここ2-3年、切除のやさしいポリープと区別して、こういったポリープを(difficult polyp)と呼んで、特別に取り扱いはじめました。

先日、某日赤病院で、癌性のポリープが2個見つかり、開腹手術を勧められた患者さんがいました。癒着がある上に、大きさが数cmにもおよび、内視鏡では技術的に切除できないと言われたそうです。患者さんはどうしても開腹手術を避けたかったので、「中目黒消化器クリニックなら開腹せずに癌が取れるかもしれない。」との評判を聞いて、当院に来院なさいました。診察してみると、まさに、「difficult polyps」でありました。上記の3条件がすべてそろっていたのです。まず1つは、1cm弱の陥凹した病変(癌)がポリープ切除後の瘢痕収縮部の部分に発生していました(遺残再発?)。次に、腸管の約3/5周にも及ぶ約6cmの大きな側方発育進展型の腫瘍(癌)がありました。図1厄介なことに、単に大きいだけでなく、すぐ奥のポリープを先にとっていたため、癒着して大変取りにくい状態になっていました。そして、そのほかに大腸ポリープが13個ほどありました。

  私は、2チャンネル内視鏡や、拡大内視鏡、アルゴンプラズマ焼却装置、特殊切開器具、縫合器具などを駆使して、まったく合併症なく、完全に腫瘍(癌)を取り去ることができました。図2、図3。幸い癌は粘膜内にとどまり、転移の危険性はなく、開腹手術をせずに済みました。当院ではそんなDifficult polypにも十分対応できる技術と設備があります。

ピロリ菌を放置してスキルス胃癌になる。・・・残念!

今年(2004年)の初めに、5年ぶりに内視鏡検査を受けに来た60歳ぐらい社長がいらっしゃいました。5年前にピロリ菌がいるので、退治しましょうとアドバイスしておいたのですが、彼は仕事が忙しくて、しばらく、来院できなかったといっていました。内視鏡検査をしてみるとスキルス胃癌(進行の早く、胃癌の中でも最も悪性度の高い癌)が見つかりました。スキルス胃癌は内視鏡では治療できないので、東大病院に紹介しました。そこで、いろいろ治療を受けたのですが、結局、先日お亡くなりになりました。ご冥福をお祈りすると共に、5年前に、なぜもっと熱心にピロリ菌退治をお勧めしておかなかったか、毎年、なぜ内視鏡検査をお勧めしなかったのか、と大変後悔させられました。胃癌の発生はピロリ菌退治で抑制できます。(詳細)ピロリ菌を退治しましょう。

みのもんたさんが私の学会発表内容をテレビで紹介・・・脂肪と大腸腫瘍

今度の日本消化器病週間学会(DDW-JAPAN)で私が発表する内容を、みのもんたさんが、2004/10/11にテレビで取り上げました。その内容:大腸ポリープと血清脂質を、田淵正文院長の業績のページに載せました。ご参照ください。一般にお酒を飲みすぎたり、脂物を取りすぎたりすると中性脂肪が上昇し、大腸癌の発生が増加することが知られています。くれぐれもご注意ください。

中目黒消化器クリニック ご挨拶

世界トップレベルの完璧な無痛内視鏡検査と
手術をあなたに提供します

The best quality of endoscopic examination and surgery will be given to you

田淵正文院長

Director Dr Masafumi Tabuchi
院長 田渕正文

ex-Associate Professor of Tokyo University
東京大学医学部腫瘍外科講師

20130529日本がん撲滅トラサイ宣言

従来のピットパターン診断、縫合技術に加えて、
新たに核パターン診断と毛細血管パターン診断により 

より精緻で正確でリスクの低い診断と治療をあなたに提供します。(2010年8月)

クリニックの近辺の放射線濃度を知りたいときはここをクリック 
click here to know the radiation level around our clinic

クリニックのある関東平野の風向きを知りたいときはここをクリック 
click here to know the wind direction in the Kantou Plain

〒153-0043 東京都目黒区東山1-10-13    TEL 03-3714-0422

We will give you more definite more safe and more precise endoscopic diagnosis and treatment

with the novel system of nucleus-pattern diagnosis and capillary-pattern diagnosis,

adding to the previous pit-pattern diagnosis system and suturing method. (Aug 2010)



クリニックの案内・地図(ポリープ切除付)無痛内視鏡消化管ドック田渕正文院長の履歴

田淵正文院長の業績 | 消化器疾患について超音波による前立腺がん治療 | E-mail

中目黒消化器クリニックの第2ホームページ | 職員募集 | 20130529日本がん撲滅トラサイ宣言


第1ホームページ



ご挨拶



 高齢化社会、食生活の欧米化等に伴い我国においても大腸癌の発生件数が増大しております。特に女性の死因のトップは大腸癌です。また、潰瘍性大腸炎やクローン病といった大腸疾患も急増しております。

 今までの大腸の内視鏡検査は苦痛を伴うものとされてまいりましたが、1987年に私が開発した内視鏡挿入システム(ストレイト法、別名、無挿気浸水挿入法)クリックすると1994年秋に日本消化器内視鏡学会で教育用に発表した挿入法のビデオの一部を御覧いただけます(画像がうまく出ないときは右クリックで 動画を保存してからご覧ください)ではほとんど痛みがなく無痛で、楽に大腸内視鏡検査が受けられると患者の皆様に大変好評をいただいております。後輩の後小路世士夫君や後藤利夫君、草場元樹君や鈴木雄久君、その他おおくの先生がたが、私からこの方法を学び、いまや大腸内視鏡の名医として活躍されています。その現状をみると、この方法がいかに優れていたかがわかるというものです。 1988年には、フジノンと協力してスコープを開発して、大腸ポリープのピットパターン診断の臨床応用・ルーチン化に世界で始めて成功しました。現在、ピットパターン診断は大腸内視鏡診断に必須のものとして定着しています。

 これまでに(2003年8月現在)約33,000例の内視鏡検査、約2,250個の大腸癌、約127,000個の大腸ポリープを切除してまいりました。これらは1人の医師としては全世界的にもトップレベルと自負しております。また、発見しにくい平坦陥凹型腫瘍を、自ら開発した近接型深焦点深度型高解像電子内視鏡と色素二重染色法を用いて、他院ではあまり発見できなかった時代からずっと多数発見してきました。陥凹型腫瘍が、隆起型腫瘍とは異なる遺伝子変化のパターンを持つことを、1992年に共同研究者と世界で始めて証明しました。また、1994年厚生省からの研究補助金を頂いて、コンピュータによるデータ解析から、陥凹型癌が隆起型癌よりずっとすばやく浸潤することも証明しました。1996年から、破れた腸を内視鏡で縫いあわせる治療を行い、国際的にも大変注目されました。この縫合技術が基礎となって、内視鏡的粘膜剥離術といったかなり危険だった内視鏡手術も安全に施行することができるようになりました。

 さらに、大腸ポリ―プ患者の長年にわたる経過観察から、「大腸に腺腫のできる方は他の臓器にも癌が発生しやすい」こともわかってきました。特に、食道癌、胃癌、肺癌、前立腺癌などは注意が必要です。初期のころは、私は大腸のみ診ていましたが、大腸ポリープ切除後の患者が食道癌や胃癌に倒れる姿を多数みて、7-8年前より、上部消化管にも重点を置き、胃癌予防のためピロリ菌退治や、拡大色素内視鏡による食道癌の早期発見も積極的におこなってきました。上部消化管内視鏡検査は約2万例、ピロリ菌除菌療法は約2500例の経験を積んでいます。1999年ごろに、大腸で磨いた色素二重染色法を食道に応用して、欧米で近年急激に増加したバレット腺癌の早期発見法を開発しました。その方法は、米国のスタンフォード大学のヴァンダム教授やオランダのアムステルダムのティトガット教授により広く紹介されて、現在、国際的に大変注目されています。業績詳細参照

 「楽に検査を行い、正しい治療に至る」という信条より、医療法人を「至楽正会」と名付けました。患者の皆様の不安を少しでも早く、楽に取り除き、癌を予防することが私の使命だと考えております。1例1例十分な時間をかけて、丁寧に内視鏡をおこなってきました。私の指示通りに当院で内視鏡検査をお受けになっている方で、大腸癌、胃癌、食道癌でお亡くなりになった方は1人もいません。皆様の信頼に応えるため、これからも全力をつくしてまいります。ハイレベルで無痛の精密な消化器内視鏡診療をお望みの方は、どうぞ御来院ください。クリニックの案内・地図

 2003年夏には、招かれてチェコとドイツに出かけて、陥凹型大腸腫瘍の見つけ方や、拡大色素内視鏡検査のやり方を教えてきました。関連記事1)関連記事2)関連記事3)。 テレビの出演(61MB約5分)も依頼されて、大腸癌予防には、便潜血反応や内視鏡による検診が重要であることをチェコの皆さんに呼びかけてきました。チェコは食事が脂っぽくて、ヨーロッパの中でもとりわけ、大腸癌の頻度が高く、人口1000万人で、毎年7500人ぐらいの方が大腸癌に苦しめられています。ちなみに、日本は人口12000万人ぐらいで、毎年約8万ないし10万人が大腸癌になり、3万5000人から4万人が大腸癌で死亡しています。 大腸癌は小さなうちに早期発見すれば、内視鏡でとって簡単に治ります。症状が出てからでは死ぬ確率が7割以上になりますので、癌年齢に達している人や、家族に癌のある人は、症状のないうちに内視鏡検査をお受けください。そうすれば、前癌病変のポリープ・腺腫を内視鏡的に切除して、大腸癌死は100%近く予防できます。

 2006年3月から、友人の鈴木誠先生に協力して、泌尿器科、超音波による前立腺がん治療HIFUを始めました。詳細  



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